メルカリ Kubernetes を駆使したマイクロサービス化でグローバルサービスの開発効率を劇的に向上

株式会社メルカリの導入事例:Kubernetes を駆使したマイクロサービス化でグローバルサービスの開発効率を劇的に向上

メルカリ米国チームでは、従来システム(大手クラウドプラットフォーム上に構築されたメルカリ API)を、Gateway API(wrapper)で包み込み、段階的かつ効率的なマイクロサービス化を実施。そして、その Gateway は Google Cloud Platform(GCP)上に構築されることとなりました。

「Kubernetes を導入したおかげで、インフラのことをほぼ何も考えずに開発をスタートできた」とのこと。それによって開発も順調に進み、ある機能(後述のサーチ機能)の開発において、通常なら 2 か月かかるところを 1 か月足らずで完成できたそうです。
「メルカリ米国チームには専従のインフラエンジニアが存在しないのですが、それでも何とかやっていけているのは Kubernetes のおかげでしょう。」
「最初は米国チームが採用した、Gateway API を使った方法ではなく、従来のモノリシックなメルカリ API から、マイクロサービス化された新機能を呼び出すという方式を採っていました。
ただ、実際にやってみると、やはりメルカリ API を経由させるやり方ではマイクロサービス化の恩恵を最大限に引き出すことができず......(苦笑)。
結果、米国と同様、メルカリ API を Gateway API でラップする方式に移行することになりました。
実は英国チームでも同様の問題を抱えているため、こちらは日英で共用できるものにしたいと考えています。」

ここにも書いたように、
Gateway API を利用する大規模システムアークテクチャ構想は、10年前にも自分が発案しましたが、
なかなか形にならなかったことが大変悔しかったです。
本当に大きなシステムの設計経験があって、色々苦労した人間じゃないと、どうして必要なのかは、絶対理解しないでしょね。

これからインフラエンジニア、ネットワークエンジニアの需要が減る一方でしょ。
OSのカーネルを理解してアプリケーションを作るという話もなくなるでしょから、ちょっと寂しいですね。