フライトシミュレーター愛好家のノート

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東京国際空港滑走路補強工事における手抜き工事

一般的に、日本の建築物は非常に精巧で頑丈、地震に対する耐性が高いという印象を持たれています。 しかし、すべての建設に不備がないわけではありません。 例えば先週の金曜日、NHKは羽田空港の滑走路工事における手抜き工事について報道しました。

この工事の目的は、地震時の土壌液状化を防ぐことでした。 これは東亜建設工業が請け負っていました。

土壌液状化は主に、浅い深度に分布する水分を含んだ砂質土や粘土で発生します。 液状化が起こると、砂と水が混ざり合って泥のような液体状になり、土が支持力を失います。 その結果、家屋の傾斜、地盤沈下、地下配管の破裂や浮上が発生します。 歴史的には、1906年のサンフランシスコ地震、2011年の東日本大震災、 2016年2月の台湾南部地震でも土壌液状化が発生しました。

東京国際空港、いわゆる羽田空港のC滑走路 (RWY34R/16L) は埋立によって建設されたため、 大地震が発生した場合に土壌液状化の可能性が非常に高くなります。 そのため、国土交通省は滑走路の強化工事を東亜建設工業に委託しました。 具体的な方法は、地盤に特定の薬剤を注入するというもので、 地下水をゲル状に変え、滑走路の強度を向上させることを目的としています。

この工事は昨年の5月から今年の3月まで行われましたが、 地下に多くの障害物があり、薬液の注入を阻害していたため、 計画された量のわずか5%しか注入できないという結果に終わりました。

東亜建設工業は同時に他の空港工事も請け負っていましたが、 執行役員が自社の業績に影響が出ることを懸念し、 部下に対して国土交通省に虚偽の報告を行うよう指示していました。

どのようにしてこの件が発覚したのかは不明ですが、 今後、この滑走路の強化工事はやり直しになる見込みですし、 東亜建設工業も相応の処罰を受けることになるでしょう。

メディアのニュース報道では、以上のような内容でしたが、 航空ファンとしてはこれだけでは物足りず、 この滑走路補強工事の資料を調べてみました。

面白いことに、国土交通省名古屋港湾空港技術調査事務所のウェブサイトに、 この手法の紹介があったのです。 名前は「風船土地バルーングラウンド工法」、 日本語名では「バルーングラウト工法」と言います。

上の図から分かるように、滑走路の外側から開口し、 パイプを通して斜め下方の滑走路下部に薬液を注入します。 薬液の漏出を防ぐため、瞬結性のグラウトとゴム風船の技術が使用されています。 薬液注入時の圧力を低減するため、 注入口径を大きくし、減圧網を導入して薬液の浸透速度を下げています。 施工時の手順は以下の通りです。 1. 回転掘削 2. 機材の圧入 3. 薬液注入管の挿入 4. ゴム風船の充填 5. 薬液注入、風船の膨張

筆者は建築についての専門知識は全くありませんので、理解が正しいかは分かりませんが、 素人目にはこの手法は非常にクールに見えます。

しかし、現実は想像ほど甘くないようです。 おそらく5番目のステップにおいて、 土中の何らかの障害物に阻まれ、風船が計画通りに膨らまず、 薬液の注入が成功しなかったのではないかと推測されます。

今後、技術的な問題は解決されるかもしれませんが、 改ざんや虚偽報告といった行為は絶対に許されるものではありません。