小型機操縦のバイブル等8冊 ―― 最近の読書ノート 20150512
最近読んだ本を時系列で記録してみる。今回はかなり古い絶版書が多く、目的はコレクションだ。
まずは数冊の写真集。今年亡くなったばかりの柴田三雄が撮影したものだ。 著者については、柴田三雄が撮影した中国海軍によるソ連原子力ミサイル巡洋艦迎撃ーー上と 柴田三雄が撮影した中国海軍によるソ連原子力ミサイル巡洋艦迎撃ーー下で紹介している。
漂流前線
これは冷戦中に柴田がソ連と米軍の軍事演習に赴いて撮影した写真集だ。
当時はあまり知られていない武器ーー戦闘機、軍艦、戦車、装甲車を中心に扱っている。
実はこれを買った主な目的は、彼が撮影した中国海軍が「ヴァリャーグ」を迎撃したあの数枚の写真をコレクションすることだ。
成層圏伝説
これは柴田三雄が全日空創立30周年を記念して撮影した写真集だ。
旅客機写真の教科書と言える一冊で、大胆な構図や長時間露光の写真はとても参考になる。
プロの写真家として、一般の人は立ち入れない内部区域に入れるので、
至近距離で撮影できる環境は全く違う。
上の2冊は柴田三雄がアメリカ航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル打ち上げを取材した写真集だ。 主な撮影場所はフロリダのケネディ宇宙センターだ。 私は10年前にそこを訪れたことがあるが、時間が経ちすぎて、細部の多くは忘れていた。 この写真集を通じて当時の情景を追憶し、 さらに彼の深い取材を通じて、打ち上げ準備作業のあれこれを知ることができた。
雲 : 高度一万米の素顔 原色写真集
この本の著者は石崎秀夫機長だ。彼が書いた航空啓蒙書を何冊か持っているが、
ブログでは紹介してこなかった。
今回は少し特別な、美しい写真集を購入した。
著者は機上で撮影した百枚以上の写真を通じて、様々な雲の種類と、それぞれの生成原理を解説しており、 とても良い気象知識の科学啓蒙読物だ。 同時に、経験豊富なパイロットという視点から、各雲形が航空安全に与える影響を分析しており、 私にとって非常に参考になり、本の序文が気象庁の長官によって書かれているのも納得だ。
この本は非常に稀少で、ネット上では basically 買えない。 神田の古書店街でこれを掘り出せたのはかなり運が良かった。
軽飛行機の操縦 入門編
この本は小型機の操縦を学ぶためのバイブルと謳われており、読んでみてその名に恥じない、十分に価値があると感じた。
著者の内藤一郎は、学生時代から飛行が好きで、全国高校生グライダー競技で1位になったことがある。 大学では航空工学を学び、卒業後は航空大学で准教授として飛行教鞭をとり、 その後、航空自衛隊の研究所に入った。 本人は飛行免許を持ち、数十年の経験を持つ民間パイロットだ。
この経歴を見るだけでわかるように、豊富な飛行経験と堅実な理論的基礎、 そしてパイロットとしての指導経験と研究経験を併せ持つ著者が書いた本だから、レベルが違うのは当然だ。 私が読んだ航空書籍の中でトップクラスの良書だと思う。 航空理論から小型プロペラ機の操縦まで、非常に明確で分かりやすく解説されており、 特に各種操作のディテールについての語り口は、日本人の几帳面な性格が完璧に表れている。
本書は1971年出版で、とっくに絶版しているが、内容は全く古さを感じさせず、満足度は絶大だ。
最後に2冊の新刊。
この本は名前の通り、数名のプロ写真家が共同で執筆したものだ。 鉄道写真、動物写真、航空写真の3つのジャンルから、 プロがどのようにキヤノン EOS 7D Mark II を使っているかを紹介している。 この本は CP+ 2015 カメラ展示会 に参加した時に買ったもので、 当時本書が出版されたばかりで、会場内で出版社が促進キャンペーンを行っており、 10%引きだけでなく著者の直筆サインもついていたので、催促中の最後の一冊を買った。
この本は航空写真専門で、こちらも数名のプロ写真家が共同執筆している。 旅客機、戦闘機、ヘリコプターの撮影テクニックをそれぞれ紹介しており、3週間前に発売されたばかりの新書だ。
中に珠海エアショーで撮影された J-31 ステルス戦闘機の写真があるが、写真家は順光を求めて、 エアショー会場には行かず、廃業したホテルの上に登り、J-31 が離陸した瞬間を捉えた。 以前、ネットや雑誌でそのエアショーの J-31 の写真を見たことがあるが、 巨匠・徳永克彦氏の作品も逆光で撮られており、効果がいまいちだった。 だが、本書のあの写真を見た時は衝撃的だった。こんなに鮮明に撮れるなんて、すごいな。
私がこの本から学んだのは、プロの撮影への執念、光の使い方、フォーカスだ。 一見完璧に見える写真を、彼らはどうやって撮っているのか。その一条一条の経験はとても参考になる価値がある。 今、自分が撮った写真を見る時は必ず等倍で拡大し、一点一点フォーカスが正確に合っているかを見るようになった。 例えば旅客機のドア付近の小さな文字だ。ある種強迫的にも見えるが、それはきっとこの本の影響だろう。
完



